アートライブラリー「資料展示」

アートライブラリー(美術館3階)の「資料展示」コーナーでは、別館閲覧室(別館1階)所蔵の貴重な資料を展示ケースに入れてご紹介しています。
資料保存上の観点から、展示期間中に資料の入れ替えを行う場合があります。資料を手に取ってご利用になりたい方は、展示期間終了後にアートライブラリーカウンターにお問い合わせください。一部の資料は予約閲覧になります。

第28回「雑誌『彫塑』を読む」(2019年9月11日~)

今回は雑誌『彫塑』を取り上げ、1950年代前半の彫刻界の動向を探ろう。同誌は日本彫塑家俱楽部の会誌で、編集兼発行人は彫刻家の沢田晴広。同誌は毎月発行され、1953(昭和28)年5月の第1号から、1955(昭和30)年12月の第32号まで続きました。日本彫塑家俱楽部は、1947(昭和22)年に結成された日本彫刻家連盟を基に、同連盟を「発展改称」して1953年に誕生しました。その目的は、「日本彫塑の傳統と創造性とを見つめ、彫塑本來の理想美の追求と、現代社會に於ける彫塑美術に課せられた獨自の使命を自覺し、その健全な發展」を目指すことにあったといいます。結成時の顧問は、朝倉文夫、北村西望、齋藤素巌(知雄)、藤井浩祐(のち浩佑)の4名。本展示では、終戦から10年を経ようとする日本における彫刻界の動静を辿ってみよう。

【展示資料】
沢田晴広編『彫塑』日本彫塑家俱楽部、1953-1955年

第27回「改元:時を計り、それを改める」(2019年6月5日~9月9日)

今回は改元に焦点を当てました。「天皇一代に一元号」という一世一元の制は、明治時代に制定され(戦後一時的に法的根拠を喪失しましたが、のちに復活)、現在も引き続き運用されています。それ以前は、日本初の元号とされる「大化」から江戸時代最後の「慶応」まで、たびたび改元が実施されました(令和は大化以後、248番目の元号)。改元の理由として、代始改元(天皇の代替わり)、災異改元(災害や不吉な出来事の発生)、祥瑞改元(吉兆とされる現象の発生)などが挙げられます。
年を数え記録する方法を紀年法といいます。日本の元号が改元というリセット機能を有する有限の体系であるのに対し、西暦(キリスト紀元)は基準となる年を始点にして経過年と遡及年を数える無限の体系であり、両者の間には年の記録方法に大きな相違があります。本展示を通して、日本に特有とされる元号について考えてみます。

【展示資料】
・樋口弘編著『幕末明治開化期の錦繪版畫』 味燈書屋、1943年
・石井研堂『明治事物起原』下巻、春陽堂、1944年
・帝室博物館編『正倉院御物特別展觀目録:紀元二千六百年記念』帝室博物館、1940年

過去のテーマ一覧

平成30年度
  1. 第26回「戦時下の金属供出と芸術」(2019年3月27日~6月3日)
  2. 第25回「プレイ・スカルプチャー(遊戯彫刻):創造力を育むデザイン」(2018年12月5日~2019年3月25日)
  3. 第24回「戦後初期の野外彫刻展」(2018年8月8日~12月3日)
  4. 第23回「印刷関連書籍と印刷見本」(2018年5月30日~8月6日)
平成29年度
  1. 第22回「フンデルトヴァッサー生誕90年」(2018年1月31日~5月28日) インターン(美術資料)が担当
  2. 第21回「近現代日本の博覧会」(2017年10月4日~2018年1月29日)
  3. 第20回「文字と視覚イメージの交錯―戦前期日本の前衛詩集に見る―」(2017年6月14日~10月2日)
平成28年度
  1. 第19回「記念碑(モニュメント)に見る近現代日本」(「話のたね」との連動企画)(2016年10月19日~2017年6月12日)
  2. 第17・18回「ダダ100周年記念 『日本のダダ』をめぐって No.1・No.2」(在日スイス大使館後援)(2016年7月6日~10月17日)
平成27年度
  1. 第16回「第二次大戦下の“○○美術”(後期)」(2016年2月3日~7月4日)
  2. 第15回「第二次大戦下の“○○美術”(前期)」(2015年12月2日~2016年2月1日)
  3. 第14回「3人のデザイナーと『アジアシリーズ』~70年代・東京画廊のカタログから~」(2015年6月10日~11月30日)
平成26年度
  1. 第13回「再構成された展覧会」(2015年2月4日~6月8日)
  2. 第12回「近藤竜男氏旧蔵資料・公開記念展示 part2」(2014年7月16日~2015年2月2日)
  3. 第11回「近藤竜男氏旧蔵資料・公開記念展示 part1」(2014年4月9日~7月14日)
平成25年度
  1. 第10回「1950年代の“ビジュアル文庫”part2」(2013年12月10日~2014年4月7日)
  2. 第9回「1950年代の“ビジュアル文庫”part1」(2013年9月11日~12月8日)
  3. 第8回「山岸信郎氏経営画廊の活動―山岸氏旧蔵資料に見る―」(2013年4月22日~9月9日)
平成24年度
  1. 第7回「〔昭和戦前期の展覧会資料Ⅱ〕日本近代美術史の形成と展覧会」(2013年1月23日~3月31日)
  2. 第6回「〔昭和戦前期の展覧会資料Ⅰ〕国際連盟脱退後の国際交流展」(2012年7月25日~2013年1月21日)
平成23年度
  1. 第5回「雑誌紹介 『国際建築』」(2012年3月28日~7月23日) インターン(美術資料)が担当
  2. 第4回「美術雑誌の創刊号シリーズ1 戦時下の美術雑誌/美術雑誌の創刊号シリーズ2 戦後の美術雑誌」(2011年4月6日~9月5日/2011年9月7日~2012年3月26日)
平成21・22年度
  1. 第3回「日本国際美術展(東京ビエンナーレ)」(2010年3月16日~2011年4月4日)
  2. 第2回「<1950年代の展覧会>海外現代美術の紹介」(2009年9月16日~2010年3月15日)
  3. 第1回「<1940年代の展覧会>日本美術会関連資料」(2009年5月22日~9月14日)